「とのしょうキャンパス」とは、土庄町が2015年から推進している域学連携交流事業の愛称です。
域学連携とは、大学生と大学教員が地域に入り、地域住民やNPO、企業、行政など地域のアクターとともに、地域課題の発見や解決、地域づくりに継続的に取り組む活動のことを指します。2010年に、地域での実践活動に取り組む大学教員のネットワークが立ち上げられ、さらに2013年から総務省が支援体制を強化し始めたことが大きなきっかけとなり、少子高齢化による地域社会の衰退に危機感を抱く全国の農山漁村へと広がりました。現在、「域学連携」の名を掲げた活動を活発に展開している地域としては、島嶼部では、兵庫県淡路島の洲本市、長崎県対馬市、鹿児島県与論市などがあります。
土庄町が域学連携をはじめるキッカケ
土庄町でも、土庄町出身の京都産業大学教員や町在住の京都産業大学OBから「大学生が気軽に島へ来て、調査研究を行えるような拠点が欲しい」との声が挙がり始め、町も「若い世代を島へ呼び込み、彼・彼女らのアイデアや感性、知性を町づくりや島全体の活性化に生かしたい」との認識を共有するようになりました。そこで町は、2015年に京都産業大学と「地域課題の解決や人材育成のために継続的に協力すること」を目的に包括連携協定を締結し、大学生および教員のための宿泊研修施設「夢(む)すび館」を開館しました。
2015年から現在までの7年間もの間に、以下に記した11もの大学のみなさんが、土庄町を主なフィールドとして調査研究を進められるようになりました。この度、域学連携交流事業の独自HPを立ち上げるにあたり、大学生や教員、住民のみなさまにとって、町の域学連携交流事業がより親しみの湧く存在になって欲しいとの思いから、「とのしょうキャンパス」という愛称を考えました。
現在提携している大学
とのしょうキャンパスで学んでいる大学には、町と包括連携協定を結んで活動をおこなっている大学と、ゼミや授業ごとに独自に活動を行っている大学があります。
包括連携協定とは、土庄町と大学が継続的な連携・協力関係を築いていくために交わす取り決め事項のことで、町は2015年以降現在までに、次の5大学とこの協定を結んでいます。
- 2015年11月5日~ 京都産業大学
- 2017年12月12日~ 武庫川女子大学
- 2018年10月17日~ 香川大学
- 2020年10月29日~ 徳島文理大学
- 2023年5月30日~ せとうち観光専門職短期大学
連携・協力するテーマは、
- 地域社会の活性化
- 地域住民の健康・福祉の増進
- 環境の保全
- 文化・教育の振興
- 産業の振興・まちづくりの推進
- 人材の育成
- 先に挙げた協定目的を達成するために町と大学が必要と認めた活動
以上7つです。
また、ゼミや授業ごとに独自に活動を行っている大学は、東京農業大学、筑波大学、芝浦工業大学、津田塾大学、神奈川大学、立正大学、神戸学院大学の計7大学です。
包括連携協定を結んでいるかいないかの違いはありますが、いずれの大学も、土庄町にとって大切なパートナーです。